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経 絡 治 療 と は

経絡学では正経とは「十二経絡」のことを言っています。
当研究会では「正経」は次のような巡行をとると考えています。
 陰経は、太陰(肺経・牌経)、厥陰(心包経・肝経)、少陰(心経・腎経)、陽経は、太陽(小腸経・勝胱経)、陽明(大腸経・胃経)、少陽(三焦経・胆経)。で独自に天の気、地の気を巡る道と考えています。
 奇経は任脉・督脉・帯脈・陽蹻脈・陰蹻脈・陽維脈・陰維脈があり気血、営衛などいろいろな生活活動に於いて相互の関連付けと調整作用を担っていると言われています。
 経絡診断を行う上で代表的な方法と言えば脉診法です。それに伴う四診法(望・聞・間・切)による情報の収集により診断が成り立ち治療方針が決まれば治療処置となります。
 しかしながら、「脉診」「四診法」にしても完壁にマスターするには、名人芸的な微細で微妙な情報の収集が不可欠です。その修得過程において長年にわたる技術の鍛錬が必要となることは言うまでもありません。
 脈診法においては主観的な要素が大半を占める事が多く、術者の判断によって全ての結果が左右されるという要素が多く含まれている診断法であると考えています。
 経絡治療は診断と治療が正確に行われれば、これに勝る治療法は無いと言われる優れた治療法ではありますが、経絡の正体とメカニズムは未だ解き明かされていないのが現状です。
 当研究会では、はたして人間の体に経絡が本当に存在しているのか?また経絡現象特有の反応が起こりうるのか?等これらの事柄について研究を重ねて来ました。
 結果、独自に開発した「診断、治療法」により”色”を使うことで経絡現象が体内に存在することを確認することが出来、その経絡の働きが生体に与える影響は驚異的な力を持っていることが解りました。
 この経絡現象を利用し治療を行う方法として現代人に分かりやすいよう客観的要素を生かした触診による痛覚、硬結の変化を目安とする事によって、「診断と治療法」を体系化したものです。
 この正経、奇経の関連を実証すると、下の図に示す循環図のようになります。
 ”経絡色体治療法”はこの循環図を基に治療の構成を行います。


【経絡色体治療法の経絡循環図】
-----------------注  釈------------------

※ 相生・・・経絡間に生じる育成・保護等の関係で循環を繰り返すもの。
       例)木は水により育成される。
※ 相剋・・・経絡間を剋する。勝る・抑える・支配する等の関係で循環を繰り返すもの。
       例)水は火を消す。(勝る)、火は水により抑えられる
※ 脈診・・・脈に触れることで、脈の数や拍動の状態(強・弱)を診て臓腑、経絡の異常を診断するもの。
※ 四診法・・・望診→ 視覚を通して病態を診察する法。
         聞診→ 聴、喚覚を通じて病態を診察する法。
         問診→ 問いかけて応答により病態を診察する法。
         切診→ 指頭、指腹及び手掌の触覚を通じて病態を診察する法。
※ 補・・・疾病などにより不足している人体の気や血の流れを、鍼や灸を用いて補い充実させていくこと。
※ 瀉・・・邪気や余っている気や血の流れを、鍼や灸を用いて抑制すること。
※ 流注・・生体活動の基本である気、血は経絡を介して五臓六腑、頭部、体幹部、
       四肢などの全身を循環している。この気が流れる経路のことをいう。